若者50人の情熱とアイデアがスイーツに結晶…和洋混然「爽貝芋バニラ最中」7月発売 地産活用、鹿国大とクラーク高生が協力開発

商品化が決まった「爽貝芋バニラ最中」の説明を聞く学生ら=鹿児島市のよかど鹿児島

 地元食材を使った6次産業化を目指して、鹿児島市の大学生と高校生によるスイーツ開発が進められている。複数グループが出した商品案の審査会が同市のよかど鹿児島であり、和洋折衷の「爽貝(そうかい)芋バニラ最中」の商品化が決まった。市内のカフェレストランが監修し、7月に販売する。

 スイーツ開発に挑戦しているのは中西孝平・鹿児島国際大経済学部准教授(47)のゼミ生と、クラーク記念国際高校鹿児島キャンパスの生徒たち計50人。4月から9班に分かれ、カミチクファーム(伊佐市)の牛乳を使った商品づくりを話し合ってきた。

 爽貝芋バニラ最中は、貝を模した皮で、スイートポテトとバター風味のアイスを包んだ。8日にあった審査会では、若者向けに写真映えするゼリーやアイスクリームの商品案が並ぶ中で、秋冬の印象が強いサツマイモを使うアイデアが「幅広い世代に受ける」と評価された。

 鹿国大2年の野村はなさん(19)、吉松由里惠さん(19)が味のコンセプトを担当。和菓子好きの吉松さんの意見を参考にした。「商品開発は目標とする仕事の一つ。自信になる」と野村さん。クラーク高2年の木村愛理さん(16)、山下苺花(まいか)さん(16)は外観のデザインを考案。「アドバイスを受けながら形にしていくのが楽しかった」と喜んだ。

 商品化はカフェ・アニヴ(金生町)の林優介代表(36)が手がける。「夏にサツマイモという意外性もいいし、何より鹿児島ならではの食材。面白いスイーツになる」と自信を見せた。

 バニラ最中は7月16日に鹿国大、よかど鹿児島でも同20日に販売される。

商品化を決め、審査員らと記念撮影する「爽貝芋バニラ最中」の開発メンバーら=鹿児島市のよかど鹿児島

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