鹿児島県警の前生活安全部長を起訴・鹿児島地検  職務上知り得た情報を漏らした罪

公益通報なのか、情報漏えいなのか、事件は新たな展開を迎えました。
警察の内部資料を漏らしたとして逮捕された、鹿児島県警の前の生活安全部長の男が21日起訴されました。

国家公務員法違反の罪で起訴されたのは、鹿児島県警の前の生活安全部長、本田尚志被告です。

起訴状などによりますと本田被告は県警を退職後の2024年3月、警察の内部資料を北海道在住のジャーナリストに郵送し、職務上知りえた情報を漏らした罪に問われています。

本田被告は裁判所で行われた勾留理由の開示手続きで、県警の野川明輝本部長が現職警察官による事件の隠ぺいを図ったと訴えていますが、野川本部長は隠ぺいを全面的に否定し、両者の主張は食い違っています。

本田被告の行為は組織の不正を明るみにする公益通報にあたるのか、それとも情報漏えいにあたるのか。

議論を呼ぶ中、鹿児島地方検察庁は起訴の理由について、本田被告の行為が公益通報にあたるかどうかの判断を示さずに、「諸般の事情を総合的に判断した結果、公判請求に足る悪質性があると判断した」とコメントしています。

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