ハートビート9粒で35万円/南部市場初競り

「青森ハートビート」1箱9粒入り35万円の最高値で競り落としたカネテ青果の久保田代表取締役(右)と生産者の杉澤さん

 南部町営地方卸売市場で21日、サクランボの青森県オリジナル大玉品種「ジュノハート」の初競りが行われた。上位等級品「青森ハートビート」は3箱(1箱9粒入り)上場され、最高値は35万円と、昨年の初競りを15万円上回った。1粒だと約3万8千円で、昨年より1万6千円高かった。ジュノハートは73箱(同)上場され、最高値は2万円。

 最高値が付いたハートビートを生産した同町の杉澤勝さん(53)は「価格がどんどん上がっていって震えた。今年は実割れや連日の高温で実が柔らかくなっているが、その中でも良いサクランボを頑張って出していきたい」と話した。

 落札した同町のカネテ青果の久保田公彦代表取締役は「不作の中、生産者が頑張って初競りに出してくれたことを評価し、生産者が元気になればとの思いを込めた」と語る。競り落としたハートビートは販売せずに会社の従業員らで味わうという。

 同市場でのジュノハートの競りは今年で5年目で、ハートビートの取り扱いは昨年に続き2年目。ハートビートは5万~35万円、ジュノハートは3千~2万円で競り落とされた。

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