土砂崩れ、通行止め、運転見合わせ…大雨の影響、通勤通学時間帯を直撃 JRの一部は22日も運休 鹿児島県内

吉野方面に向かう車両で渋滞する国道10号=21日午前9時44分、鹿児島市稲荷町

 大雨の影響で鹿児島県内では21日朝、列車の運休や土砂崩れによる道路の通行止めが相次ぎ、通勤通学の時間帯を直撃した。22日以降も一部で運休が続く。

 JRの在来線は21日始発から運転を見合わせ、鹿児島市の鹿児島中央駅では再開を待つ人の姿がみられた。出張先から霧島市の自宅に帰る途中の会社員竹之下広さん(46)は、新幹線を降りてから在来線の運休を知り「予定を変更するしかない」。松陽高校2年の渡沙希さんは「学校では授業が始まっている。早く復旧してほしい」と話した。

 各地で土砂崩れが発生し、道路が通行止めとなった。土砂が流入した鹿児島市喜入の国道226号近くの「前之浜地区わいわい市」従業員、有田悟さん(74)は「雨だと地元の客は来ず、通行止めで観光客も通らない。店は閉めるしかない」と早期復旧を願った。

 通行止めの影響で渋滞も発生。同市吉野町の職場へ向かっていた会社員木戸翔馬さん(34)は、約束の時刻に間に合わず予定がキャンセルになった。「普段は10分ほどの区間に3時間かかった」と振り返った。

 JR指宿枕崎線は、22日に喜入-枕崎、23日は喜入-指宿で運転を終日見合わせる。

一帯が冠水し、水没した車=21日午前9時20分、鹿屋市吾平町下名

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