フィリピンに権利侵害と挑発やめるよう忠告 中国外交部

フィリピンに権利侵害と挑発やめるよう忠告 中国外交部

21日、記者会見に臨む中国外交部の林剣報道官。(北京=新華社配信)

 【新華社北京6月21日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は21日の記者会見で、フィリピン軍が仁愛礁で「座礁」させた軍艦の耐用年数を延ばすため、補強任務をひそかに遂行したとする英紙フィナンシャル・タイムズの報道に関し、フィリピンに権利侵害と挑発を直ちにやめるよう忠告した。

 林報道官は次のように述べた。仁愛礁で「座礁」させた軍艦に生活物資を輸送しているというフィリピン側の主張が全くのうそであることが、報道によって改めて裏付けられた。実際、中国が何度も指摘しているように、フィリピンは仁愛礁への永続的な占領を実現するため、不法に「座礁」させた軍艦に建築資材のほか、武器弾薬をも輸送し、大規模な修理、補強を企てている。フィリピンの行為は中国の主権に対する重大な侵害であり、中国は決して受け入れず、法と規則に基づいて断固として対応する。

 仁愛礁が現在の状況になった原因は非常に明確である。根本的な原因は、フィリピンが約束に背き、仁愛礁で25年にわたり不法に「座礁」させている軍艦の撤去を拒み、かたくなに建築資材を運び補強を企てていることにある。この軍艦は、フィリピンが長期にわたり南中国海で中国の権利を侵害し、中国を挑発してきたことを示す動かぬ証拠であり、フィリピンが「南中国海各国行動宣言」の精神に背き、南中国海の生態環境を破壊している確かな証拠でもある。

 われわれはフィリピンに権利侵害と挑発を直ちにやめ、対話と協議を通じて意見の相違を適切にコントロールする正しい軌道に早急に戻るよう忠告する。自国の領土主権と海洋権益を守る中国の決意は揺るぎない。

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