プロテリアル100人退職へ 島根県安来市の事業所で人員削減 

プロテリアル安来工場

 金属部品製造などのプロテリアル(本社・東京都江東区)が収支改善に向けて実施した退職者の募集に対し、主力の安来工場がある島根県安来市の事業所では計約100人が手を上げていることが分かった。6月末以降、順次退職する予定で、同社から要請を受けた雇用関連団体が、島根、鳥取両県にまたがる中海・宍道湖・大山圏域を中心に再就職先をあっせんする。

 関係者によると、製造現場の管理職のほか、総務や経理、品質保証部門などの40~60代の従業員で、6月末から10月ごろにかけて退職する。

 同社は、グループ会社を含む国内の従業員約1万2千人のうち、1500人程度の削減が必要だとして、転進支援制度を設けて5月に退職者を募集した。

 安来市内には安来工場(安来市安来町)のほか、子会社のプロテリアルプレシジョン(同市恵乃島町)、プロテリアル安来製作所(同市飯島町)があり、計約3千人が働く。プロテリアル側は、100人から300人程度の削減を想定していたとみられる。

 同社コミュニケーション部の担当者は「転進支援制度を設けて早期退職者の募集を行ったことは事実だが、詳細は開示していない」としている。

 再就職に向け、公益財団法人・産業雇用安定センターなど複数の団体が動いている。同センター島根事務所によると、中海・宍道湖・大山圏域で求職者数を上回る求人があるといい、今後面談で意向を聞き取り、企業とのマッチングを進める。 

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