プロが教える子ども向けデザインワークショップ 講師は周防大島町出身の新村則人さん

 資生堂、良品計画(無印良品)、サッポロビール、エスエス製薬、角川書店、東京オリンピック招致等々、数々の企業広告や製品デザインなどを手掛けたグラフィックデザイナー・新村則人さんによる子ども向けワークショップが、7月にC・S赤れんが(山口市中河原町5)で開かれる。山口市と同館の主催。

 

 新村さんは、1960年5月周防大島町浮島生まれ。8人兄弟の8番目として、漁師の家庭に育った。小学4年生の時に赴任してきた伊藤哲之先生の授業でポスターの魅力にはまり、デザイナーを目指すように。大阪デザイナー学院卒業後、松永真デザイン事務所、ジャパングラフィックス、広告代理店I&S BBDOを経て、1995年に新村デザイン事務所を設立した。国内外の受賞歴も多数ある。

 

 講座は、小学生向けの①「植物タイポをつくろう」と、中高校生向け②「キャラクターをデザインしよう」の二つ。どちらも参加費は500円で、定員は25人。

 

 ①は、7月20日(土)午後1時から3時まで開催。ここでいう「タイポ」とは「タイポグラフィ」の略称で、「情報として文字を読みやすく、また美しく配置させること」を指す。ワークショップでは、身近に咲いている花や葉っぱを使い、オリジナルの「漢字」や「アルファベット」を作成する。完成品は、地元で活躍するプロカメラマンの菓子谷梨沙さんが写真撮影。そのデータももらうことができる。

 

 ②は、7月21日(日)午後1時から4時まで。参加者は、山口市中市商店街にある文房具専門店・モリイケのキャラクターをデザインする。そして、当日出来上がったデザインの中から一つが選ばれ、実際に店舗のイメージキャラクターとして使われる(予定)。

 

参加希望者は、同館(TEL083-928-6666renga-ya@c-able.ne.jp)へ電話かメールで、氏名・学校名・学年・住所・電話番号を伝える。締め切りは6月29日(土)午後5時で、同館を直接訪問して申し込んでも良い。応募者多数の場合は抽選。開館時間は午前9時から午後5時までで、月曜休館。

 

 本ワークショップは、同館で「新村則人デザイン展」が開かれた2017年に発案された。新村さん自身が伊藤先生の授業がきっかけとなりデザイナーを志したことから「子どもの頃の体験や感動はその後の人生に影響を与える」との考えから、地域の子どもたちの感性を育み、自身の技術を継承しようと企画された。

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