“手話”と“声”で歌を表現する「ホワイトハンドコーラス」 全身で奏でるバリアゼロの合唱団

障害のある子もない子もみんな一緒に楽しめる合唱団を立ち上げた、ソプラノ歌手のコロンえりかさん。

「音楽大学時代にろう学校(特別支援学校)で研修があり、耳が聞こえない人が目で聞こうとしているのを見て、『音楽は音の世界だけではなく、もっとその先に深いものがある』と感じました。

その時『ホワイトハンドコーラス』という表現形態がベネズエラにあることを知り、こんなに美しい音楽の形があるだろうかと、その美しさに感激しました」

聞こえない子も見えない子も

ベネズエラ生まれのコロンさんは、声と手話をベースにした”手歌”を使って音楽を表現する「ホワイトハンドコーラス」に出会い、2017年に日本で合唱団を立ち上げた。

ホワイトハンドコーラスに参加する子どもたちは、障害のある子もない子も体全体を使って歌を表現する。

合唱団のメンバーは、「手話でたくさん表現ができて気持ち良く、うれしい」「みんなと一緒に手でも歌えている」と笑顔を見せる。

この取り組みが評価され、今年2月、バリアフリー活動を称える国際賞「ゼロ・プロジェクト・アワード」を受賞した。

また、光る手袋でサインの軌跡を表した写真も話題となった。

撮影した写真家の田頭真理子さんは、「子どもたちのエネルギーは本当にすごいです」と話す。

コロンさんは「お互いのことがもっと理解できて、もっとたくさんの子どもたちに『音楽は近いところにあるんだよ』ということを広めたいです」と語った。

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。

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