「日出町は住みよい」9割超 町づくりアンケート、公共交通対策など「不満」多く【大分県】

日出町役場。町民アンケートを参考に課題の洗い出しを進める

 【日出】日出町は町づくりに関する町民アンケートで、9割以上が「町は住みよい」または「どちらかと言うと住みよい」と答えたとする結果をまとめた。90.7%が「これからも住み続けたい」と回答。町の施策の満足度を問う質問については全28項目のうち、公共交通対策など20項目で「不満」が「満足」を上回った。町は寄せられた意見を参考に具体的な課題の洗い出しを進める。

 アンケートはほぼ毎年実施。今回は昨年12月~今年2月にインターネットで協力を呼びかけ、656人から回答を得た。

 町の住み心地に関して346人が「住みよい」、273人が「どちらかと言うと住みよい」とした。

 施策ごとの質問は「満足」「普通」「不満」「分からない」の四つから選択する形式。「満足」が「不満」より多かったのは7項目で、「良質な水道水の安定供給」については「満足」が38.1%に達した。

 「不満」が最も多かった項目は「公共交通の充実」の36.1%だった。「企業誘致と雇用の創出」も34.1%が不満と回答。「運転免許を自主返納すると生活がとても不便になる」「町外で勤務しているが、条件が合えば町内での転職を希望している」といった意見、要望が書かれていた。

 町は昨年10月から、乗り合いタクシー事業「デマンド交通」を県内で初めて自治体全域を対象に運行。本年度は川崎地区で約5ヘクタールの工業団地の造成事業に着手する。町政策企画課は「各種施策が住民に浸透していない面もある。批判は真摯(しんし)に受け止め、対策を講じたい」と説明する。

 アンケート結果は町のホームページから見ることができる。古屋秀一郎課長(59)は「さまざまな意見に耳を傾け、町民の目線に沿った町づくりを推進したい」と話した。

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