民家のり面が崩壊 長崎「今後も大雨に注意」 23日にピークの見通し

崖崩れでシートに覆われたのり面=21日午前10時15分、長崎市上小島3丁目

 長崎県内は20日から21日朝にかけて雨が降り、長崎市で石垣の崩落などが発生した。長崎地方気象台は、24日ごろにかけて九州北部地方に梅雨前線が停滞し、大雨となる恐れがあるとして「移動が困難となる前に避難することが重要」と注意を呼びかけている。
 同気象台によると、20日午前3時の降り始めから21日午前7時までの総雨量(速報値)は、雲仙岳159ミリ、南島原市口之津151ミリ、長崎市南山手町137.5ミリなど。
 県警などによると、20日午後11時5分ごろ、長崎市日の出町で、民家裏の石垣が高さ3メートル、幅10メートル、奥行き1メートルにわたり崩れた。21日午前6時5分ごろには同市上小島3丁目で「家の敷地が崩れた」と住民が119番。のり面が高さ7メートル、幅10メートル、奥行き2メートルにわたって崩壊した。近隣住民は「20年以上住んでいるが、崩れたのは初めて」と話した。いずれもけが人は確認されなかった。
 同気象台によると、今後、22日朝から県内全域で断続的に雨が降り、23日にピークを迎える見通し。雷を伴う激しい雨などによって災害の危険度も高くなるとして、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水、氾濫への警戒を呼びかけている。

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