山陰両県初「ザ・ノース・フェイス」直営店 大山寺エリアに建設予定のアウトドア促進施設に 鳥取県大山町

ザ・ノース・フェイスの直営店が入る施設の建設予定地=鳥取県大山町大山

 鳥取県大山町が、スキー場や登山口がある大山寺地区で計画しているアウトドアライフ事業促進施設の整備で、賃貸部分の出店事業者が米国の大手アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」の国内販売を手がけるゴールドウイン(東京都)に決まった。同社は山陰両県初となるザ・ノース・フェイスの直営店を出店する意向を示している。

 同町によると、大山寺の参道近くに鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ293平方メートルの施設を建設し、1階部分をゴールドウインに貸し出す計画。賃料は共益費込みで月間40万円としており、同社からは10年間の使用申し込みがあったという。

 2階はトイレなどを備えた休憩スペースを整備する予定。建設費は約3億円で、国の地域活性化事業債を活用し、町の負担は約2億1千万円を見込む。

 町は4月の町議会臨時会で公募要件を定める条例が可決されたのを受け、5月末を期限に業者を公募した。応募したのはゴールドウイン1社のみで、町職員や学識経験者ら8人が審査し、地元企業との連携や観光客誘致の可能性などの観点から決めた。

 同社は審査会で国内の他店舗の事例を挙げ、アウトドアの衣類や道具の販売のほか、地元業者と連携したカフェや自然体験の紹介などが可能だと提案したという。

 町は今後、同社と連携して施設の設計を進めるといい、2026年度中のオープンを目指している。20日にあった町議会6月定例会の全員協議会で説明した。

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