「どのクラブでもスターターになれる」EUROで真価を発揮するスペイン代表ククレジャを母国紙が絶賛!「マルセロとメンディを融合させたような…」

現地時間6月20日に開催されたEURO2024のグループステージ第2節(B組)で、スペインが前回王者のイタリアと対戦。後半に挙げたオウンゴールの1点で逃げ切り、1-0で勝利した。

この結果、スペインは第1節のクロアチア戦に続いて連勝を飾り、B組首位通過を決めた。この2連戦で、とりわけ印象的なパフォーマンスを披露したのがスペイン代表DFのマルク・ククレジャだ。

2試合とも左SBで先発すると、守備では激しいマークでアタッカーを封殺。相手のカウンター時には、驚異的な切り替えの速さでボールホルダーにアタックし、ピンチの芽を摘み取っている。

攻撃でも、正確なショートパスでビルドアップの安定に貢献。さらにタイミング良く前線に飛び出すオーバーラップは、自身がパスを受けてクロスにつなげるだけでなく、相手の意識を引き付けることで、おとり役として左ウイングのニコ・ウィリアムスの仕掛けにも一役買っている。

スペイン代表においてまさに不可欠な存在となっているククレジャだが、大会前はむしろ当落線上にいた選手だ。EURO予選では一度も招集されず、ルイス・デ・ラ・フエンテ政権下では3月の親善試合が初めての代表選出だった。

予選から左SBの主力を担っていたバレンシア所属のホセ・ルイス・ガヤは、ハムストリングの負傷により落選。本大会のメンバーに選ばれた本職の左SBはククレジャとアレハンドロ・グリマルドのふたりだが、ブンデスリーガでアシスト王に輝き、レバークーゼンを初優勝に導いた後者がレギュラー最有力と見られていた。

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しかし、デ・ラ・フエンテは初戦のクロアチア戦でククレジャを先発に抜擢。その指揮官の期待に応え、見事な働きぶりを見せているククレジャに、現地メディアも賛辞を惜しまない。

スペイン紙『マルカ』は、イタリア戦の各選手の採点を発表。ククレジャのパフォーマンスを「このレベルなら世界中のどのクラブでもスターターになれる」と評し、最高点の10点を与えた。

さらに「生粋のボールハンターであり、危険なクリエイターでもある彼は、メンディとマルセロを融合させたような選手だ」と寸評を公開。マドリード拠点の同紙らしく、守備能力に定評があるフェルラン・メンディ、類稀な攻撃性能を誇ったマルセロという、レアル・マドリーの新旧左SBに例えて称賛した。

12年大会以来、12年ぶり4回目の欧州制覇を目指すスペイン。左SBで強烈な存在感を発揮するククレジャのパフォーマンスにも注目したい。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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