東北の祭り、缶に再現 芸工大生、「プレモル」へ

「ザ・プレミアム・モルツ 東北祭デザイン缶」で山形花笠まつりのデザインを考えた東北芸術工科大4年結城里美さん=山形市・同大

 サントリー東北営業本部(仙台市)が25日、今年も缶に東北各県を代表する夏祭りを印刷したビール「ザ・プレミアム・モルツ 東北祭デザイン缶」を発売する。山形市の東北芸術工科大で21日に発表会が開かれ、山形花笠まつりのイラストを担当した同大グラフィックデザイン学科4年結城里美さん(21)=山形市=が制作への思いを説明した。

 結城さんのデザインは踊り手を上から見下ろし、花笠を大きく配置したダイナミックな構図。夏らしく黄や赤など暖色で影を描いたほか、着物が揺れる様子で躍動感も表現し、踊り手が今にも動き出しそうだ。

 結城さんは昨年に続く応募で採用され、「採用は今も信じられないが、すてきに仕上げていただいた。イラストからまつりの活気を感じてほしい。飲む人のわくわく感を高めたい」と話した。同社の山縣哲執行役員東北営業本部長は「東北祭デザイン缶を通して東北の魅力を伝え、活性化に寄与したい」と語った。

 同社は2017年から毎年夏に同缶を販売。モルツとモルツ香るエールの350ミリリットル缶に山形花笠まつりや青森ねぶた祭、秋田竿灯(かんとう)まつり、盛岡さんさ踊り、仙台七夕まつり、福島わらじまつりを掲載している。

 同大とのコラボは4年目。イラストは各県出身で20歳以上の同大学生約60人が考え、6点が採用された。オープン価格で計約38万本の出荷を予定し、県内では酒販店やスーパー、ドラッグストアで扱う。

© 株式会社山形新聞社