【早出し】利水・治水の大切さ実感 最上川200キロ歩く第7週

最上川に架かる「竜神の吊橋」を手を振りながら渡る児童たち=村山市

 山形新聞、山形放送の8大事業の一つ「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」は第7週の22日、村山市大久保小(冨樫和浩校長)の4、6年生12人が村山橋(天童市・寒河江市)-隼橋(村山市)の区間を担当した。児童たちは最上川が織りなす景色を楽しみながら、川沿いの各所で施されている治水対策について理解を深めた。

 同校で出発式を行い、国土交通省山形河川国道事務所の山影修司副所長が「いつもと違って水量が少ない最上川を見てほしい。洪水から守る施設についても学び、雨が降った時に思い出してほしい」とあいさつ。冨樫校長は「みんなで一緒に歩き、親しみある最上川を自分の目でしっかり見てこよう」と呼びかけた。

 ともに4年の大泉澪さん(9)と大場美怜さん(9)が計11週にわたってバトンとして引き継ぐ「ビッグフラッグ」を広げ、4年松田遥翔さん(10)が「水のありがたさと同時に、水害の怖さもきちんと知る必要がある。どちらも学習しながらバトンをしっかり渡したい」と決意表明した。

 強い日差しに負けじと、児童たちは元気に歩を進めた。河北町の槙川水門や村山市の大旦川排水機場を訪れ、大雨時に水害から生活を守る施設や遊水地の役割を学習した。村山市の竜神の吊(つり)橋からは、水位が下がり、川底の荒々しい岩があらわになった最上川三難所の一つ「碁点」を見下ろした。村山市長島地区では、昨年完成した堤防を見学。母なる川の厳しい側面と治水の工夫を知り、関心を高めた。

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