J1サガン鳥栖、マルセロヒアンが2ゴール 悔しい九州ダービーの黒星を糧に「チーム全員でしっかりと準備をしてきた」

後半、ゴールを決め喜ぶ鳥栖・マルセロヒアン(左)(撮影・柿森英典)

◆明治安田J1第19節 鳥栖3―0京都(22日、駅前不動産スタジアム)
リーグ戦3連敗中で18位の鳥栖がFWマルセロヒアンの2発を含む3ゴールで19位の京都に勝利。今季5勝2分け11敗として勝ち点を17に伸ばし、17位に浮上して降格圏からの脱出に成功した。5月15日の第14節川崎戦以来となる約1カ月ぶりの勝利で、ホームのサポーターを沸かせた。

鳥栖は風下に立った前半、自陣で守る時間が長く、有効なシュート機会をつくれなかった。均衡を破ったのは後半13分。MF堀米勇輝の右サイドからのパスをFWマルセロヒアンがペナルティーエリア中央から頭で合わせてゴール。3連敗中無得点だったチームに待望の先制点をもたらした。

マルセロヒアンは直後の後半15分にも相手のクリアミスを個人技でペナルティーエリア中央に持ち込み、左足で2点目をゲット。22歳のストライカーは観客席の妻と子どもに向かってハートマークをつくって喜びを爆発させた。「九州ダービーで福岡に敗れたのが悔しく、今日のためにチーム全員でしっかりと準備をしてきた」とうなずいた。

鳥栖のゴールラッシュは止まらず、同31分にMF横山歩夢の左サイドからのクロスにMF長沼洋一がペナルティーエリア中央で頭で合わせてゴール右下に決めて3点目。その後は相手の反撃を無失点に抑えて今季5勝目をもぎとった。

川井健太監督は「今日は本当にファン、サポーターが勝たせてくれた試合」とスタンドに感謝の言葉を述べながら、「セットプレーからのセカンドボールのクロスはトレーニングを重ねてきて、その成果が出た。われわれの今後の武器になると思う」と話し、会心の勝利を満足そうに振り返った。(山崎清文)

© 株式会社西日本新聞社