地震耐えた柚餅子、ディナーに 被災の和菓子店提供

震災に耐えた柚餅子を使ったディナーを味わう参加者=金沢市片町2丁目の飲食店

  ●金沢の「ア・レストラン」

 能登半島地震で無事だった柚餅子(ゆべし)を使ったディナーが22日、金沢市片町2丁目の「ア・レストラン」で提供された。輪島市河井町の和菓子店「柚餅子総本家中浦屋」が用意し、来店客24人は復興を願いながら味わった。

 中浦屋は地震で河井町にあった3店舗が焼失するなどの被害を受け、現在は被害が少なかった1店舗のみ営業する。ア・レストランの取締役である髙木慎一朗さん(銭屋二代目主人)が、中浦屋の中浦政克社長と知り合いで、復興を応援しようと柚餅子を使ったディナーの提供を提案した。

 「能登半島地震に耐えた奇跡の丸柚餅子発売記念ディナー」(北國新聞社後援)と題し、震災後に通電していた冷凍庫で無事だった柚餅子が用意された。スライスして能登豚に添えたり、刻んでフランに練り込んだりして提供された。

 中浦屋は7月以降、全国の取引がある店舗で順次、柚餅子の販売を再開する。中浦さんは「支援してくれた人に感謝しかない」と話した。

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