パリ五輪代表争いは山下美夢有が“優勢”に 古江彩佳の逆転条件は?

古江彩佳(左)、山下美夢有がし烈な争い。パリ五輪代表がいよいよ決定する(撮影:南しずか)

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 3日目◇22日◇サハリーCC(米ワシントン州)◇6731ヤード・パー72>

今大会終了後の世界ランキングに基づく五輪ランキングで、「パリ五輪」代表争いが決着する。笹生優花はすでに代表入り“当確”。団子状態の古江彩佳、畑岡奈紗、山下美夢有の3人のうち、畑岡は予選落ちにより“脱落”した。3日目を終えて山下がトータル5アンダー・2位タイ、古江がトータル4オーバー・38位タイ。山下が優勢となっている。

両者の差はわずか0.13ポイント。山下がこのままの順位で終われば、世界ランキングトップ15に入る見込み。一方の古江は現在の20位付近に留まることとなり、山下が2枠目を獲得し、古江はパリ行きを逃すことになる。

例えば山下が5位で終われば、古江はトップ10入りが目安に。山下が10位に終われば、古江はいまの35位付近でも出場権を得られる可能性がある。もちろん、古江が山下と同順位、または上回れば古江が獲得する。

“ダークホース”は世界ランキング62位の渋野日向子だ。首位と4打差の5位タイと好位置につけており、今大会で優勝すれば古江、山下を逆転して滑り込む可能性もある。

「プレーに入ったら特に(五輪を)考えていない。一打に集中しています」(山下)、「何も気にせずに集中するだけ」(古江)。それぞれ競争相手を意識せずに、自分らしいプレーを強調する。3年間に及ぶ戦いもいよいよ最終章。緊迫する選考レースはどのようなフィナーレを迎えるのか。(文・笠井あかり)

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