巨人・佐々木が好判断の激走 直前にボーク判定→牽制悪送球で一気に三塁へ 岡本和の先制打呼び込む

 1回、打者・岡本和の時、牽制悪送球で三塁へ進塁する佐々木(撮影・西岡正)

 「巨人-ヤクルト」(23日、東京ドーム)

 巨人のドラフト3位・佐々木が好判断で一気に三塁を陥れた。

 初回、1死から中前打で出塁すると、2死後、岡本和の打席でハプニングが起こった。初球、ヤクルト・ヤフーレの右足が折れモーションに入ったかと思われたがストップ。ここで一塁走者の佐々木がボークとアピールし、審判もボークのジャッジを下したが、助っ人右腕は一塁へ牽制球を投じ、これが悪送球となった。

 右翼ファウルグラウンドを転々とする間に佐々木は一気に三塁へ。公認野球規則6.02「投手の反則行為」の項目にあるペナルティ(a)では「ボークが宣告されたときは、ボールデッドとなり、各走者は、アウトにされるおそれなく、1個の塁が与えられる。ただし、ボークにかかわらず、打者が安打、失策、四球、死球、その他で一塁に達し、かつ、他のすべての走者が1個の塁を進んだときには、このペナルティの前段を適用しないで、プレイはボークと関係なく続けられる」とある。

 【規則説明1】では「投手がボークをして、しかも塁または本塁に悪送球(投球を含む)した場合、塁上の走者はボークによって与えられる塁よりもさらに余分の塁へアウトを賭して進塁してもよい」と記されている。2死三塁となり、高津監督もベンチを出て球審に確認する場面もあった。

 直後、岡本和が左中間フェンス直撃の適時二塁打で先制の1点を奪った巨人。佐々木の好判断が光った走塁だった。

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