問題続くボーイングへの対応、「過度な不干渉」反省 FAA長官

機体の一部が吹き飛んだボーイングの737MAX/NTSB/Handout/Reuters/File

ワシントン(CNN) 米連邦航空局(FAA)のウィテカー長官は23日までに、安全対策などでの問題が最近目立つ米ボーイング社に触れ、同局による管理指導面などでの対応が「非常におざなりだった」との認識を示した。

米連邦議会上院の商業科学運輸委員会の公聴会に出席し、述べた。同社が抱える安全対策上の問題の責任は部分的にFAAにあるとも認めた。

その上で、同社や主要な部品供給の下請け企業の工場に安全対策などの検査担当者をより多く派遣する考えも示した。

長官は、FAAはこれまで書類審査などに余りにも注力し、検査面で十分な努力をしてこなかったとも反省。この手法を過去数カ月間で変えたとし、改善策は今後、恒久的に維持するとも強調した。

ボーイング社や部品供給企業である「スプリット・エアロシステムズ」に派遣する検査要員をはるかに増員したとも指摘。従来は合計で24人だったが、現在は30人台の前半とした。最終的には55人の配置を目指しているとした。ただ、この人員強化を目指す時期には触れなかった。

ボーイング社機材の製造面や安全運航面での課題は数多い。今年1月5日に米アラスカ航空が飛ばしていた737MAX型シリーズの機材の一部の内部側壁が破裂して吹き飛んだ異例の事態が、同社の機材の安全性を疑問視させるきっかけともなっていた。

米国家運輸安全委員会(NTSB)の暫定報告書によると、側壁を固定させるべく必要なボルトが装着されていなかった事実などが判明していた。

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