【アイスリボン】藤本つかさ救急搬送 岩谷麻優との戦いは…佐藤社長「終わらないで続くという形になった」

女子プロレス「アイスリボン」で行われたスターダムの王者・岩谷麻優(31)とアイスリボン・藤本つかさ(40)のIWGP女子王座戦は16分8秒、藤本の右ヒジ負傷によるレフェリーストップで岩谷がV6を果たした。

試合後、藤本は救急搬送された。取材に応じたアイスリボンの佐藤肇社長(60)は「残念です。でも、勝っても負けてもここで終わっちゃったかもしれないじゃないですか。それが終わらないで続くという形になったのは、プロレスの神様がこの2人の戦いを継続することを望んでいたのかなと思います」と語った。

2022年5月から無期限の休業に入っていた藤本は、今年4月に期間限定の復帰を果たした。8月に現役を引退する盟友・中島安里紗の引退ロードを並走するためで、藤本自身も8月24日の後楽園大会を最後に再び休業に入る予定だった。

佐藤社長は「8月24日で休業と言っていますが、本人の気持ちの中では休業という名のほぼ引退くらいの気持ちだったと思う。(休業に入ると)そんなに簡単には戻って来られないじゃないですか。ここでいったんケリをつける意味での岩谷戦だったと思うのですが、それがこういう結果になって…。残念だけど、続きが見たいなというものを見せたのは2人の運命なんじゃないかなと思います」と藤本の心情を代弁した。

一方で、アイスリボンマットでのIWGP女子戦開催による相乗効果は大きかった。この日の観衆は1088人満員(主催者発表)で、同団体にとってコロナ明けでは初の1000人超えとなった。佐藤社長は「『つっか』コールと『麻優』コールが半々で起きたというのは、『私をアウェーにしないで』という岩谷選手の声にスターダムのファンの方が応えてくれた。岩谷選手は12年前にアイスリボンに参戦したことがある数少ない選手。そういう面ではアイスリボンにとっても特別な選手なので、アイスリボンファンも岩谷麻優が上がってくれることを喜んでいたと思います」と語った。

「これをここで終わりにしないよっていうのが、今回の藤本のケガだったのかなと思うので」。今後も両団体の交流は続きそうな気配だ。

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