「日本にイタリアが勝利するには…」伊メディアが真鍋ジャパンへの警戒心を露に!「強固な守備に対抗する忍耐力が必要」【ネーションズリーグ】

バレーボール女子日本代表が、無敗のブラジル代表を撃破して初の決勝進出を果たしたネーションズリーグ(VNL)。金メダルを争う相手イタリア代表の母国メディアが、真鍋ジャパンへの警戒心を露にしている。

日本との決勝に臨むのは、世界ランク1位へ躍り出たイタリアだ。“怪物軍団”と呼ばれる90年代の同国男子代表を指揮した名将ジュリオ・ヴェラスコ監督を招聘し、初の国際大会となった今回のVNLでは、予選ラウンド10勝2敗。複数主力がクラブのシーズン終了後の調整でメンバー入りを見送った1週目はポーランドにストレート負けを喫したが、強烈な攻撃を繰り出すオポジットのパオラ・エゴヌ、アウトサイドヒッターのミリアム・シッラや22歳の若手ミドルブロッカー、サラ・ファールらを揃えた準決勝は、そのポーランドを完封して2大会ぶり2度目の優勝へ王手をかけた。

だが、同じメンバーで臨んだ3週目のブラジル戦はフルセットの末に逆転黒星。その相手を準決勝で退けた日本との対戦へ向け、母国のスポーツ専門メディア『OAsport』の記者、エンリコ・スパーダ氏はこう警鐘を鳴らしている。
「イタリアの機動力をもたらすメカニズムを打ち破る方法を見つけることが可能なチームがあるとすれば、それは日本だ」

「日本は、そのスピードと守備面でのハイクオリティーな技術を強みとする型破りなチーム。長年、国際舞台で表彰台に上がっていないが、ただ単に俊敏なだけではない。強力でテクニカルなチームであり、戦術面も相当に抜け目がない。それらは、近年に腕前を上げたブロックやカウンター攻撃とともに、対戦相手を弱体化させる武器になっている」

「東京五輪では振るわなかったが、海外でプレーするメンバーを含む選手たちは新たな成長を手に入れ、あらゆる対戦国に困難を強いるチームへ進化した」

さらに、「イタリアが日本に勝利するには、ダメージを与えるブロック、効果的なサーブ、精度の高い守備とラリーでの粘り」とほぼ全ての要素を列挙し、「強固な守備に対抗する忍耐力が必要とされるだろう。より多くの攻撃を仕掛けて試合に決着を付ける。日本に猶予を与えるフリーボールや安易なミスはご法度だ」と付け加えた。

女子バレーボール代表に関して、イタリアメディアが日本へこれほどの評価と警戒感を示すのは稀。是非に、実力全開で戦い切り一番輝くメダルを日本へ持ち帰ってほしい。決戦は日本時間の今夜22時30分に幕を開ける。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社