巨人・阿部監督「度胸試し」采配で5割復帰 菅野腰痛で代役にドラ5・又木が緊急先発 ホーム燕戦連敗5で止めた

 ヤクルトに勝利し、ファンに帽子を振る阿部監督(撮影・西岡正)

 「巨人4-3ヤクルト」(23日、東京ドーム)

 連敗中のチームを襲った不測の事態。重なるスクランブル起用に巨人・阿部監督は「度胸試しだな」と総括した。登板前に腰痛を訴えた菅野に代え、ドラフト5位・又木(日本生命)を先発起用。状態面を考慮して坂本を外し、990日ぶりに大城をスタメンで一塁に入れた。苦肉の策が連敗を止めた。

 「お前がミスしてもいい。僕が謝るからと言いました」。試合前、一塁に就く大城の背中を押した。前夜は今季12度目の完封負けで連敗。打線の活性化を求めた中、大城は三回に左越え二塁打。続く吉川の適時打で、4点目のホームを踏んだ。

 1点リードの七回には高梨を起用。イニングをまたぎ、八回1死からはケラーを投入した。前夜、敗戦につながる失点を喫した2人。同じ打者相手にリベンジ機会を与え、共に結果で応えた。「僕、そういうの好きだから」。指揮官も度胸試しの采配で士気を高めた。

 ただ、坂本の起用は今後も流動的。復調を願いながら「ヘッドコーチと相談して」と慎重に状態を見極めていく。再び勝率を5割に戻し、球宴まで残り21試合。「短期決戦とまでは言わないけど、目の前の1試合を皆で頑張りたい」と一丸野球で乗り切っていく。

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