ラクナはくい完成 にぎわい新拠点、1日グランドオープン

ラクナはくい3階に整備されたeスポーツスタジオ=羽咋市川原町

  ●図書カフェ、屋内公園、eスポーツ… 

 羽咋市のにぎわい交流施設「ラクナはくい」は同市川原町のJR羽咋駅前に完成し、7月1日のグランドオープンを前に23日、竣工(しゅんこう)式が行われた。子どもから高齢者まで幅広い世代のふれあいを生み出す施設で、能登半島地震からの復興のシンボルとしての役割も担う。同所にあった旧商業施設の閉店から22年、ようやく再生した市中心部の拠点施設に地元の期待が高まった。

 ラクナはくいは鉄骨造り4階建て、延べ床面積2700平方メートル。1階は図書カフェ・学習スペースで能登初となるドトールコーヒーが出店し、バス待合室の役目も果たす。2階には屋内公園を整備し、バンク遊具やネット遊具で一年中、体を動かせるほか、ベビー向け広場を備えた。

 シェアスペースの3階にはeスポーツやキッチンなど各種スタジオが並び、4階は多目的ホールや眺望が楽しめるテラスがある。総事業費は26億4824万円で、国の都市構造再編集中支援事業などを活用した。

 4階ホールで行われた竣工式には関係者約190人が出席した。岸博一市長は「これまで市内になかった形態の施設であり、駅周辺にとどまらず市全体の新たなにぎわい創出につながる」とあいさつした。山本泰夫市議会議長、馳浩知事、稲村建男県議、西田昭二衆院議員、宮本周司参院議員が順に祝辞を述べた。

 出席者は各階の設備を見て回った。早速1階カフェでくつろいだ邑知中生徒会長の高橋遥真(はるま)さん(3年)は「小さい子からお年寄りまで楽しめる建物のデザインがすごい」と興味津々。副会長の福田衣織さん(同)は「図書スペースは見晴らしが良くて勉強も進みそう」と話した。

 ラクナは2002年に閉店した商業施設「マルシェ」跡地に整備された。地元から利活用・再整備の声が上がる中で長く空き家状態が続いていたが、18年に市が土地建物を取得し、整備計画を進めていた。

 各種施設運営などを手掛けるオカモト(北海道帯広市)が指定管理者となり、企画などを展開する。24~28日はプレオープン期間とし、1、2階が利用できる。3、4階は見学開放される。

  ●北國新聞文化 センターも開設

 ラクナには北國新聞文化センターが教室を開設する。7月2日からはヨガ、料理、キッズダンスなどの無料体験を全50講座で展開する。問い合わせは北國新聞文化センター七尾教室=0767(52)5823=まで。

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