「アウトの取り急ぎでボールが真ん中に寄る」 日本ハム・加藤貴之の“悪癖”にOB岩本勉氏からアドバイス

◆ 「ある程度まとまった感じがあるので…」

日本ハムは23日、本拠地での楽天戦に2-6で敗戦。先発した加藤貴之は5回92球4失点、8安打・1三振の内容で今季5敗目(3勝)を喫した。

5月25日以来白星から遠ざかっている加藤。この日は序盤3イニングこそテンポの良い投球で無失点に抑えるも、4回に先頭の辰己涼介に先制本塁打を許してしまう。

直後に味方の援護で同点になったものの、続く5回のマウンドでは一死一塁から小郷裕哉に真ん中の直球を捉えられて勝ち越し適時三塁打を浴び、さらに適時打と犠飛でこの回合計3点を失って降板。チームもその後10安打を放つも、3併殺を放つなど要所で打線が繋がらず敗戦となった。

完封を収めた前回対戦から一転打ち込まれた加藤について、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でMCを務めた岩本勉氏は「コントロールが良すぎるからこそ、ボールを怖がらない打者たちの踏み込みの強さを感じましたよね」と課題点を指摘した。

この日も持ち前の制球力を活かし四死球は出さなかった加藤だが、球団OBは不調時の特徴として「アウトの取り急ぎでボールが真ん中に寄るという事があるんです。なので、2アウト走者無しからも連打連打で失点する事が多々ある」と語り、特定のコースに球が集中しすぎてしまう悪癖を解説。

これには同じく出演した仁志敏久氏も「ある程度まとまった感じがあるので、バッターは“ある程度この辺かな?”という狙いが出来るんですよね」と打者心理をもとに不調時の加藤を分析し、その高すぎる制球力が逆に打者の助けになってしまとの見立てを示した。

日本ハムの左腕エースとして安定した投球を続けている加藤。2022年にはシーズン最小四死球記録を72年ぶりに更新するなど、その高い制球力は多くのOBも認めている一方で、不調時にはわずかながらも付け入る隙が残っているのかもしれない。

古巣の後輩に向け、岩本氏は最後に「あえてね、ちょっと散らすボールをバッターをアウトにするコーディネートに取り組むのもいいかもしれませんね。彼ならできると思うんですよ、技術があるんで」とアドバイスを送って締めくくった。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』

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