氷見で1時間雨量6月最大、6世帯が自主避難 23日の富山県内大雨

大雨で用水があふれ、冠水した道路=23日午後2時40分ごろ、高岡市石瀬

 23日の富山県内は低気圧や前線の影響で大気の状態が不安定となり、激しい雨が降った。富山地方気象台によると、氷見の観測地点では午後1時50分ごろまでの1時間に45ミリの雨量を記録。同地点としては6月の観測史上最大となった。氷見市園では土砂崩れの恐れがあるため、6世帯が公民館などに自主避難した。このほか各地で道路が冠水し、交通機関のダイヤが乱れた。

 同気象台は県内ほぼ全域に大雨、洪水警報を出した。23日午後9時までの24時間降水量は魚津142.5ミリ、高岡(伏木)109.5ミリ、富山97.0ミリなど。各河川は水位が上昇し、滑川市の沖田川と黒部市の吉田川で一時、氾濫危険水位を超えた。

 JR西日本は、午後1時20分ごろから、城端線と氷見線の上下線の計43本を運休。約1180人に影響が出た。高山線も計9本を運休したほか、富山-速星駅間の上下線の運転を一時見合わせた。あいの風とやま鉄道は、黒部-泊駅間の上下線計6本の運転を取りやめ、計19本が最大58分遅れた。約2300人に影響した。

 北陸自動車道は富山西-小杉インターチェンジ(IC)間の上り線で、約4時間半にわたり通行止めとなった。

城端線と氷見線、24日午前9時ごろまで運休

 富山地方気象台は、24日は昼前には雨がやむと見込むものの「能登半島地震で地盤が緩んだ地域もあり、土砂災害に引き続き警戒が必要」と呼びかけている。

 JR城端線と氷見線は線路点検のため、始発から午前9時ごろまで上下線で運転を取りやめる。高山線は富山発の特急ひだ1本が運休する。

大雨の影響で増水した吉田川。吉田科学館の裏の階段が途中で水没している=23日午後4時半ごろ、黒部市吉田
大雨で増水した黒石川=23日午後4時55分ごろ、高岡市福岡町荒屋敷
水位が上昇した沖田川=23日午後3時55分ごろ、滑川市下島
高速道路が通行止めになり、ゲート前で誘導する係員=23日午後3時ごろ、富山西IC

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