中国の海水淡水化プロジェクト、23年末時点で156件

中国の海水淡水化プロジェクト、23年末時点で156件

青島市李滄区にある青島水務百発海水淡水化工場。(2023年3月20日、ドローンから、青島=新華社記者/李紫恒)

 【新華社北京6月24日】中国自然資源部がこのほど発表した「2023年全国海水利用報告」によると、全国で実施中の海水淡水化プロジェクトは23年末時点で156件あり、うち1万トン以上のプロジェクトは55件に上る。1日当たりの処理能力は252万2956トンと前年より16万5908トン増加した。冷却用水としての海水使用量は83億3200万トン増の1853億7900万トンだった。

 立地と使途を見ると、プロジェクトは沿岸部の10省(自治区・直轄市)の水資源不足が深刻な都市や島に集中し、淡水化された水は主に、工業用水や生活用水に使用されている。

 中国では、冷却用工業用水として海水を使用するにあたり、海水を直接取り入れて冷却に使用する「海水直接冷却技術」と、海水を循環させて使用する「海水循環冷却技術」が採用されている。海水直接冷却技術は成熟し、沿岸部の工業用水で大量の淡水資源を代替し、節約している。建設済みの海水循環冷却プロジェクトは23年末時点で22件に上り、1時間当たりの循環量は193万4800トンとなっている。

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