全米で猛暑警報、フィラデルフィアで体感41度超えも

[23日 ロイター] - 全米各地で23日、「猛暑警報」が発令され1億人以上が対象となった。高気圧が暖かい空気を蓋で閉じるようにして停滞する危険なヒートドームが、東海岸から西海岸まで広がっている。

東海岸都市ボルティモアやフィラデルフィアでは摂氏38度(華氏100度)近辺への上昇が予想され、北西部アイダホ、モンタナ両州や西部ワイオミング州などでも華氏90度台に上がり、この時期の平年気温より最大15度高くなる見込みだ。

米国立気象局(NWS)の予報では、24日に猛暑の地域は中西部ネブラスカ、カンザスの両州に移動する。ただ、フィラデルフィア地域では湿度が高いため体感温度は摂氏41度(華氏105度)を超え、実際の気温よりも暑さを感じる恐れがあるという。

NWSの気象学者、マーク・シェナード氏は「7月にかけて米国の広い範囲にわたって断続的に猛暑が続くだろう。気温は平年よりも高いとみられる」などと話した。

気候変動で北半球に危険な熱波が発生していることは既に研究で示されている。猛暑に苦しむ州がある一方で、中西部のアイオワ州や、ミネソタ州南部、サウスダコタ州南東部では洪水に悩まされている。アイオワ州のキム・レイノルズ知事は22日、州北西部に降った大雨による洪水を受けて21郡に災害宣言を発令した。地元報道によると、住民の一部に避難命令が出たという。

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