黒海地域や米中西部、異常気象で農作物に懸念

Naveen Thukral

[シンガポール 24日 ロイター] - 黒海地域の穀倉地帯では乾燥が予想され、ヒマワリやトウモロコシの収穫量を押し下げそうだ。一方、米国では大雨で農作物への影響が懸念されている。

米Maxarの気象学者クリス・ハイド氏によると、黒海地域では7月と8月に平年を下回る降雨が見込まれる。

世界の小麦価格は最大の輸出国であるロシアの収穫見通しが悪天候で減少したため、5月に10カ月ぶりの高値に跳ね上がった。

ウクライナの南部と東部も暑く乾燥した天候が続いており、5月1日から6月10日までの降水量は平年の20─50%に過ぎなかった。

米中西部では大量の降雨があり、さらに雨天が続くとの予報から洪水への懸念が高まっている。

ハイド氏は「特に中西部上部のトウモロコシと大豆の産地で洪水が起こる可能性がある」と警告した。

中国、インドも猛暑と平年以下の降雨に見舞われているが、気候は改善すると見込まれている。

一方、オーストラリアの天候は平年並みとなりそうだ。一部の地域では平年以上の降雨が見込まれ、小麦の収穫見通しを押し上げている。アルゼンチンとブラジルでもおおむね平年並みの気候が予想されている。

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