大阪で食す博多うどんの妙味

大阪のうどんといえば、本町は激戦区で人気店が集中するが、そんな真っ只中に、なんと博多うどんを引っ提げ誕生したのが『釜揚げ 峰のうどん』。

まさに、飛んで火にいる夏の虫かと、要らぬ心配をよそにオープンからもうすぐ1年。

すでに住み分けはできている様子。店内はカウンターとテーブルがほどよく配され、広々として寛げる空間。

しかし、なんといっても、インパクトがあるのは和牛肉ごぼう天うどんのビジュアル。

ごぼう天が山の峰のようにそそり立ち、溶岩のようにゴロゴロ転がる牛のコロ肉。だしは昆布をベースに、カツオを強めに利かせ関西人好みに仕立てているが、毎日博多から取り寄せているうどんは、店で40分程茹でるためとてもやわらかい食感。

食べ進めるうちにごぼう天とうどんが吸った分のだしを補充できるように、ミニヤカンが添えられているのも心ニクイ配慮。

となりに座っていた妙齢のご婦人が、席を立つ際店員に、

「大阪でも昔はやわらかいうどんばかりだったから懐かしく感じた。美味しかったわ」と。

大阪で博多気分を味わうもよし、大阪うどん巡りに挟むのもよし。頼もしい手札になってくれそうだ。

時間経過とともに味わいが増す和牛肉ごぼう天うどん1400円。

『釜揚げ 峰のうどん』

住所/大阪府大阪市中央区南本町1-5-14 グルラジビル1階

※こちらの記事は、関西の食のwebマガジン「あまから手帖Online」がお届けしています。

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