眼科検診をスマホカメラで手軽に ベンチャー企業が実証実験 遠隔でも診察可能 山梨県

専門機材が必要な眼科検診を、どこでも手軽に行えることを目指す実証実験が24日、甲府市の県立盲学校で行われました。

実証実験は都内の医療系ベンチャー企業「OUI Inc.」が県の支援を受けて行ったものです。

眼科検診は目に特殊な形の光を当てる必要があるため、機材のない医療過疎地域での診察が難しいという課題があります。

実験ではアイフォーンのカメラに独自のアタッチメントを取り付けた「スマートアイカメラ」を使い、医師が盲学校の生徒の眼科検診を行いました。

「スマートアイカメラ」ではアタッチメントの効果で通常のアイフォーンの光でも眼科検診が可能となり、撮影した目の状態は専用のクラウドに記録されます。

このため、離れた場所からでも医師が目の状態を確認し、白内障やアレルギーなどの診察を行うことができます。

医療系ベンチャー企業「OUI Inc.」戸澤小春さん

「ほかの科の訪問診療をしている医師や看護師などにスマートアイカメラを使ってもらい、今まで届いていなかったところにも広く眼科医療を届けようとしている。目の健康について考えるきっかけや少しでも眼科医療を広げる手助けになれば」

今後は県内の高齢者施設や企業などで検診を行い、技術の有効性やニーズの把握などに努めたいとしています。

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