ピストンズがウィリアムズHCを電撃解任した理由を球団トップが説明「組織と選手のために新しいスタートを切りたかった」<DUNKSHOOT>

過去15シーズンでプレーオフ出場は2回のみ、どちらも1回戦敗退と長く低迷が続いているデトロイト・ピストンズ。昨季も単一シーズンにおけるNBA史上ワースト記録となる28連敗を喫するなど、14勝68敗(勝率17.1%)でリーグ最下位に沈んでしまった。

現地時間6月19日(日本時間20日、日付は以下同)には、昨夏にヘッドコーチ史上最高額となる6年7800万ドルの大型契約で招聘したモンティ・ウィリアムズHCを、任期わずか1年で解任。この驚きの人事に関して、5月末に球団のバスケットボール運営部門新代表に就任したトラジャン・ラングドンは、その理由を会見でこう説明した。

「モンティはコーチとして、また男としてとんでもない人物だ。これはトム(ゴアズ・オーナー)のなかで一致した、組織的な決断だったと思う。私たちはただ、この時点で組織と選手たちのために新しいスタートを切りたかっただけ。もちろん、彼がこの状況を好転させたいと考えていたことはわかっていたので、難しい決断ではあった。だが、トムと私は、この時点における正しい決断は再出発であると判断した」
今季のピストンズにはケイド・カニングハムやジェイレン・デューレン、ジェイデン・アイビー、アサー・トンプソンといった期待の若手はいたものの、戦力が整っていたとは言い難く、低迷の責任がウィリアムズ前HCの手腕にあるとは言えなかった。それでも、フランチャイズの将来に向けて新たなスタートを切るためにも、苦渋の決断を下したということなのだろう。

後釜として、同じく今季終了後にクリーブランド・キャバリアーズのHCを解雇されたJB・ビッカースタッフや、ダラス・マーベリックスのAC(アシスタントコーチ)のショーン・スウィーニー、ミネソタ・ティンバーウルブズのACマイカ・ノリ、現在はニューオリンズ・ペリカンズのACで、2018~22年まではHCとしてシャーロット・ホーネッツを指揮したジェームズ・ボーレゴらの名前が挙がっているという。

はたして、ピストンズの未来は誰の手に託されるのだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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