あと1か月ほどになったパリオリンピック、サッカー女子なでしこジャパンに選出されたINAC神戸(あいなっくこうべ)所属で金沢市出身の北川ひかる選手。
パリにかける思い、そして地元への思いを伺いました。
子どもたち相手に真剣にボールを追いかけるのはサッカー日本女子代表金沢市出身の北川ひかる選手です。
6月14日。
「第33回オリンピック競技大会2024パリに臨みますなでしこジャパンのメンバー発表会見を始めます」
サッカー日本女子代表池田太監督:
「ディフェンダー、熊谷紗希、清水梨紗、北川ひかる」
パリ五輪を戦うなでしこジャパンのメンバー18人が決定。
イットは発表からわずか3時間後の北川選手を直撃しました。
北川ひかる選手:
「きょう発表があって、ホッとしています。」
北川選手がチャンスを掴んだのは今年2月アジア最終予選の北朝鮮との2連戦でした。
追加招集された北川選手は第2戦に左のウイングバックとしてスタメン出場。
北川選手:
「今年の追加で選ばれた代表の時からは自分も絶対に(パリに)行きたいという思いはあったのでそのころからは強くパリに行きたいと思うようになりました。」
北川選手の持ち味は豊富な運動量を生かした積極的な攻撃参加です。
また、左足から繰り出す精度の高いキックも特徴でこの日は何度も攻撃のチャンスを演出し、パリのメンバー入りへ強くアピール。
北川選手:
「ちょっと驚きはあったんですけど今の自分だったら呼ばれてもおかしくないというよりは呼ばれたらやれるというのはあったのでそんなに緊張もなくやれました」
この活躍から代表に定着し、パリへのメンバー入りを勝ち取りました。
所属クラブのオフ期間に入った6月は、ふるさと金沢に戻りトレーニングに励んでいます。
オリンピック前、重点的に取り組んでいるのは瞬発力の向上です。
これは、ダッシュの1歩目を強化するための足のトレーニング。
押している車の重さはおよそ3トンです。
世界と戦う「速さ」に磨きをかけます。
トレーニングの合間に向かったのは北川選手の原点ともいえる場所。
北川選手:
「スパイクです、ちゃんと。ガチでやれるように。」
この日は小学生の頃に所属した菊川(きくがわ)FCの練習に参加しました。
中学からはエリート育成を目的とした福島のJFAアカデミーに進んだため、石川で過ごしたのは小学生まで。
それでも、ふるさとに対する人一倍強い気持ちがあります。
北川選手:
「やっぱりこうやって地元には恩返し出来たらいいなというのは地元離れた時から思っていたのでそれが今こういう形でできて嬉しいです。」
地元の期待を背負って戦う北川選手、パリで目指す姿は・・・
北川選手:
「笑顔で、にしました。結果的に笑って終わるというのが自分自身の目標でもあっていい結果が出れば笑えますし笑顔にもなれますけど、もし悪い結果というかマイナスなことが起きても、悔いのないように、やり切って笑顔で終わりたいなっていう意味で。(石川にも)笑顔を届けられるように笑顔になってもらえるように頑張りたいと思います。」
なでしこジャパンは7月13日、金沢で能登半島地震復興支援マッチとしてガーナ代表とのフランス渡航前最後の親善試合に臨みます。