定期検査中の川内原発1号機 原子炉からの核燃料集合体取り出し作業を九電が公開 薩摩川内

原子炉容器から燃料集合体をクレーンで取り出す作業=24日、薩摩川内市の九州電力川内原発1号機

 九州電力は24日、定期検査中の川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)で、原子炉から核燃料集合体を取り出す作業を報道陣に公開した。全157体のうち、4分の1から3分の1を新燃料に交換し、8月下旬に原子炉を再び起動する。

 燃料集合体は1体当たり長さ4メートル、重さ700キロ。1体ずつ原子炉容器からクレーンでつり上げ、核分裂反応を抑えるホウ酸水の中を通し、隣接する燃料取扱建屋に移動。使用済み核燃料プールに収納し、8月初旬に原子炉に戻す。

 作業は23日に始めた。25日に終える予定。1号機のプール容量は1868体。24日時点で1356体が入っており、2034年に満杯になる。

 定検は120項目で、9月25日に通常運転再開を見込む。1号機は7月3日に原則40年の運転期限を迎え、延長期間に入る。

 川内原発の前川裕章次長は「丁寧な作業を続け、発電再開後も安全な運転をしていきたい」と話した。

〈別カット〉クレーンで燃料集合体を使用済み燃料プールに収納する作業=24日、薩摩川内市の九州電力川内原発1号機
定期点検中の九州電力川内原発1号機(左)と、運転中の2号機=24日、薩摩川内市

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