「アンメット」最終回、ミヤビ&三瓶先生の“同棲”が尊すぎる

最終回より三瓶先生(若葉竜也)とミヤビ(杉咲花)

杉咲花主演のカンテレ・フジテレビ系ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(毎週月曜よる10時~)が24日に最終回を迎え、ミヤビ(杉咲)と三瓶先生(若葉竜也)の不安定ながらも愛に満ちあふれたつかの間の同棲生活に歓喜と涙のリアクションで沸いた(※一部ネタバレあり)。

最終話は、主人公ミヤビに記憶障害がある設定をフルに生かし、怒濤の如く伏線が回収される展開に。初回で三瓶がミヤビに勧めたグミ、おそろいの人形、三瓶の亡き兄の思い出、アンメットの意味、ミヤビの好きな焼き肉丼など、これまで断片的に描かれた事象がすべてケープタウンでの出来事につながっていたことが明かされていった。

最終話ではミヤビ(杉咲)が激しい頭痛に倒れて症状が悪化し、記憶が数時間しかもたなくなる状態に。脳梗塞が完成して命に関わるのも時間の問題という切迫した状況に陥る。開始5分から放送終了までSNSでは絶えず涙のリアクションが続いていたが、中でも視聴者の心をわしづかみにしたのが、三瓶が自宅療養するミヤビに付き添う形で同棲生活が描かれたこと。

二人が寝食を共にする様子を目にする喜びがありながらも、ミヤビが極めて不安定な状態にあるため視聴者から「このまま続いてくれ…」「ずっと幸せでいて」「愛おしい時間」と切実な願いが寄せられた本シーン。ミヤビと三瓶の互いへの思いを劇的な音楽やセリフに頼らずに伝える演出、ドキュメンタリーと見まがうような杉咲と若葉の演技、まるでその場に居合わせるかのような臨場感あるカメラワークなどで視聴者をくぎ付けにした。

ミヤビが三瓶に焼き肉丼を盛る器を「どっちがいいですか?」と尋ねたり、三瓶が目玉焼きを作ったりとありふれた時間がこのうえなく尊いものに思えるのはこの二人だからこそ。ミヤビお手製の焼き肉丼を口にした瞬間こみあげる三瓶、ベッドで眠る三瓶をいとおしそうに見つめ、ボロボロ涙を流しながら似顔絵を描くミヤビ……。ミヤビと三瓶が涙を流すたびにSNSでは涙の声であふれた。

テーブルで眠りこけるミヤビをベッドに運ぶ際に、ミヤビの頭を優しく起こしてお姫様抱っこする三瓶の王子様ぶりも注目を浴びたが、その先に待ち受けていたのが三瓶がミヤビが残した手紙を読んで慟哭するシーン。三瓶の心を激しく揺さぶったミヤビの言葉はたったの二行。しかも、添えられていた三瓶の似顔絵がヘタだったことがミヤビの純粋さやけなげさを強調し、その後三瓶がミヤビの日記を読み、自身への思いを目の当たりにするくだりで「息ができない」「目からナイアガラ」「明日絶対目が腫れそう」と涙のピークを迎えた。

ロスが叫ばれているが、杉咲は現在主演映画『朽ちないサクラ』が公開中、若葉は第77回カンヌ国際映画祭で5分以上続く熱烈なスタンディングオベーションが贈られたという『ぼくのお日さま』が9月に公開を控えている。(石川友里恵)

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