仏極右RN党首、対ロ強硬姿勢もウクライナ軍事支援の限界に言及

[パリ 24日 ロイター] - フランスの極右政党、国民連合(RN)のジョルダン・バルデラ党首は24日、選挙戦に勝利して首相に就任した場合には、ウクライナに侵攻しているロシアに対して強硬な姿勢で臨む方針を示した。同時にウクライナへの支援がどこまで可能かについても言及した。

6月30日と7月7日の2回にわたって行われるフランス国民議会(下院)選挙でRNは得票率トップになる見通しで、次期政権を担う可能性がある。RNはロシアに甘すぎるとの批判もあり、ウクライナなどではフランスのウクライナ支援が弱まるのではないかとの懸念が高まっている。

バルデラ氏は「欧州の玄関先で戦いが起きている時にフランスの国際的な約束に疑問を投げかけたり、信頼性を損なったりするつもりはない」と述べた。

「ウクライナに物資や防衛装備を提供して支援し続けることに賛成だが、私のレッドライン(越えてはならない一線)は長距離ミサイルや緊張関係をさらに高めるあらゆる軍需品、つまりロシアの都市を直接攻撃できるもの全てだ」と言及。ウクライナへのフランス軍の派遣も許されないとした。

RNが政権を握った場合でもマクロン氏が大統領にとどまり、国防・外交政策を担う。ただ来年度予算でのウクライナ支援には議会の承認が必要で、RNは武器供与を阻止したり遅らせたりする可能性もある。

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