渋野日向子 攻めて全米女子プロ7位…「今後はもっと良くなっていくのでは」と周囲が見る根拠

難コースでしぶとく7位に食らいついた渋野日向子(ロイター=USA TODAY Sports)

米女子ゴルフの今季メジャー第3戦「全米女子プロ選手権」最終日(23日=日本時間24日、ワシントン州サマミシュのサハリーCC=パー72)、通算2アンダーの7位でメジャー2試合連続トップ10入りを果たした渋野日向子(25=サントリー)が、さらなる大仕事の予感を漂わせている。

単独2位だった「全米女子オープン」に続く健闘。予選落ちが続いた今季序盤から想像ができないほどの復調ぶりだが、本人は決勝ラウンドで連日の73とスコアを落としたこともあり「3日目、4日目で伸ばしきれなかったのがすごく残念だと思うし、まだまだいけると思う部分はあった」と悔しさをにじませた。

さらにスコアを伸ばせた感触もあったようで、理由の一つに難コースでも攻めの姿勢を貫き通したことへの手応えがありそうだ。今大会の会場・サハリーCCは、ティーショットの狙いどころが狭く正確性が求められ、ピンポジションの難易度も高めに設定されていた。

そのためグリーンを狙う1打は、ピンではなくセンター方向へ打つなど、セーフティーなプレーを選ぶ選手も少なくなかったが、渋野は攻めての7位だっただけに、ハマっていれば快挙があってもおかしくはなかった。実際、3日目のホールアウト後には「耐えながらも攻めないといけない」と語っていた。

また、昨オフから辻村明志コーチに師事し、新たな取り組みを始めたばかりという状況も伸びしろを際立たせる。あるツアー関係者は「新たなスイングを始めたとしても、すぐに身につくものではない。ただ、結果が出ていることで自信もついてくるし、今後はもっと良くなっていくのでは」との見方を示した。

振り返れば、2019年「AIG全英女子オープン」優勝は、ウイニングパットに象徴されるアグレッシブなプレーが印象的だった。当時をほうふつとさせる姿勢は、米ツアーメンバーとしての初勝利へ明るい兆し。これからもますますファンを魅了していきそうだ。

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