【北九州記念】エイシンスポッター 豪脚発揮で他馬を圧倒 前走Vからの勢いマシマシで重賞初Vへ

 連勝で重賞初Vを狙うエイシンスポッター

 「北九州記念・G3」(30日、小倉)

 いよいよ競馬も夏本番。秋のビッグタイトルに向け、快速自慢のスプリンターが小倉に集結するなか、連勝で重賞初制覇を狙うのがエイシンスポッターだ。前走の安土城Sでは自慢の末脚で1年ぶりの勝利をマーク。後方一気が持ち味だけに小倉開幕週の馬場は不利かもしれないが、そんなの関係ないとばかりに豪脚で他馬を圧倒する。

 安土城Sを制し、勢いに乗るエイシンスポッターが、“ナツコク”開幕週の伝統重賞でタイトル初奪取といく。

 強烈な末脚が武器の5歳馬。昨年5月の鞍馬Sでオープン初勝利を挙げ、その後は京阪杯3着など重賞での好走もあったが、あとひと押しの競馬が続いていた。そして迎えた前走の安土城S。トップハンデ57.5キロも何のその、圧巻のパフォーマンスを発揮した。道中はいつものように後方待機。直線に入ると、メンバー最速のラスト3F32秒5の末脚でライバルたちをのみこんだ。

 連勝での重賞Vを狙う今回は、4戦ぶりのスプリント戦だ。近3走は千四、千六を使ってきたが「マイルは少し長いと思ったので距離を戻して」と吉村師。これまで千二で5勝を挙げており、1F短縮は問題ない。

 前走後は放牧を挟み、ここを目標に調整してきた。1週前追い切りは栗東坂路で単走追い。力強い脚取りでグングン伸び、4F53秒7-38秒9-12秒3を計時。「上がり重点でやりましたがいつも通りいい動き。すごく丈夫な馬で調整がしやすい」と合格点を与えた。

 前有利となる小倉の開幕馬場ではあるが、エイシンスポッターにとっては2勝を挙げている得意舞台。「自分の脚はしっかり使うことができる馬。(レースが)流れたら差しも決まると思います。なんとか重賞を勝たせたい」と力を込める指揮官。圧倒的な豪脚を武器に、夏のスプリント王に輝いてみせる。

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