炭作りやイモの苗植え、農村の営みを地元住民と学ぶ 京都・南丹で大学生交流イベント

窯の前で焼き上がった炭をのこぎりや金づちで小さく割る学生ら(南丹市美山町下)

 京都府南丹市美山町の知井地区で22日、都市部の学生が地元住民と交流する催し「サトヤマカレッジ」があった。関西学院大の5人が炭作りやイモの苗植えを体験し、農村のなりわいに触れた。

 知井の住民らで2年前につくり、地域外の若者や子どもを招いている団体「SATOYAMA(サトヤマ)」が主催。今回は同大学の町歩きサークル「都市研究会」が訪れた。

 学生は、同町北の「かやぶきの里」を地元ガイドに案内してもらった後、同町下の炭焼き窯を見学した。

 サトヤマの澤田利通さん(75)に教わり、焼き上がった炭の加工に挑戦。手を真っ黒にして、炭化しきっていない部分をのこぎりで切り落としたり、バーベキュー用に出荷するため、金づちでこぶし大に割ったりした。

 サトヤマ代表の吉田宙斗さん(28)が同町中で営む畑では、獣害に悩まされながら行っているサツマイモ作りについて聞き、苗植えを体験した。

 同大学4年三双清央さん(23)は「見るだけでなく、地元の方に話を聞けたので学びが多かった」と、新鮮な体験を満喫していた。

 吉田さんは「学生が社会勉強をできる機会をつくっていく。地元にとっても魅力の再発見につながる」と話した。

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