ロッテ・西野勇士、交流戦3登板中2試合でQS達成も「僕の中では全然できていない」、「勝ちに貢献できるゲームづくりをしていきたい」

「交流戦明け初めての登板になりますが、いつも通り初回から丁寧に自分のピッチングをできれば思います。少しでも長いイニングを投げてチームの勝利に貢献できるように頑張ります」。

ロッテの西野勇士は18時から行われる楽天戦に先発する。西野は交流戦、3試合・17イニングを投げ、0勝2敗、防御率4.76だった。6日の巨人戦は4回・66球を投げ4失点、5回に打席が回ってきたところで代打が送られ交代となったが、5月30日のヤクルト戦は6回・3失点、6月13日のDeNA戦も7回・3失点と、クオリティスタート(6回以上3自責点以内)はクリアし、先発としての最低限の役割を果たした。

ただ、交流戦での投球に西野本人は「う〜ん、なんかうまくはいかなかったかなと思います。とりあえず」と納得いかず。3試合中2試合でQSを達成しゲームメイクしているが、「もうちょっと展開というか、結果的には数字を見たらゲームを作っていますけど、展開で見たらあんまり作れていないのかなという感じがします」と厳しかった。

さらに西野は「仕事できたと言っていいかわからないですけど、数字で見たらそうかもしれないけど、僕の中では全然できていない。もっとちゃんと自分のパフォーマンスを上げて、少しでも調子を上げて投げていかないといけないかなと思います」と反省の言葉が続いた。

パ・リーグとセ・リーグでの対戦で打者のスイング、タイミングなど違いはあったのだろうかーー。

「自分の調子の良し悪しもあるので、なんとも言えないですけど」と前置きをした上で、「変化球へのマークというか、そういう部分のうまさとかはすごいあるのかなと感じました」とパ・リーグとセ・リーグの打者の違いを感じたようだ。

交流戦前の取材で「あんまり調子が良くないかもしれないですけど、真っ直ぐを見せていかないとその後にフォークが効いてこなくなる」と話していたが、交流戦で3登板投げ終えた段階で、「上がりきってはないですけど、フォークは少しずつ良くなってきている。前回も三振を何個か取りましたし、凡打も取ったのでフォークは良くなってきている。真っ直ぐはもう少しかなという感じがします」とフォークは一定の手応え。

ストレートが良くなると三振、ゴロがさらに増えていくのかーー。

「そうですね、せめて精度だけでももっと良くなってくれればと思うんですけど、自分の感覚が見つかりきっていないのかなと思います」と6月15日の取材時点では話していた。

同日の試合前練習後には「アドバイスをもらいましたね」と、19年までチームメイトだった中日・涌井秀章と、感覚などを話していたという。

対戦相手が普段は戦わないセ・リーグから再びパ・リーグに戻る。「とにかく相手じゃなくてまずは自分かなと思います。そこからじゃないと戦えないと思うので、それかなと思います」。

シーズンの半分を終えていないとはいえ、首位・ソフトバンクとのゲーム差は11まで広がり、リーグ優勝するためにはこれ以上、引き離されるのは許されない状況。

「ゲームを作るところ、ただ作るんじゃなくて、もっとこう勝ちに持っていける終盤でももし負けていても逆転できる、勝っている時は必ず抑えて、勝ちに貢献できるゲームづくりをしていきたいと思います」。チームを勝利に導くため、背番号“29”は自分のやるべきことをマウンド上で発揮する。

取材・文=岩下雄太

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