急に授乳をやめる、胸の張りを我慢する…断乳でやりがちなNG行動4選【助産師】

ママが「ここまでに授乳を卒業しよう」と期限を決めて、おっぱい授乳をやめる“断乳”。進め方によっては、ママ・赤ちゃんともに負担がかかったり、うまく進まずに挫折してしまうこともあります。
産後のおっぱいケアに詳しい助産師の徳永江美子先生に、ママたちがやりがちな断乳のNG行動をについて聞きました。

これはNG!イヤイヤ期の子どもにやってはいけない向き合い方4選【専門家】

【断乳やりがちNG・1】周囲に影響されてあせって断乳しようとする

「周囲のママ友はもう卒業している」「親せきに『まだおっぱいを飲ませてるの?』と言われた」など、周囲の影響や言葉を受けて断乳をするケースがあるといわれますが、徳永先生によると「これはやめたほうがいい」ものだそう。

「断乳は、ママ自身が覚悟を決めて取り組まないと、途中で挫折しやすいもの。周囲の言葉を受けて断乳しようと思っても、自身が覚悟できていなければうまくいかないことが多いです。
“おっぱいトラブルで授乳するのがつらい”“保育園入園前に断乳したい”など、やめる必要性を自分自身が感じていないうちは、無理にやめる必要はないので、あせらないで」(徳永先生)

【断乳やりがちNG・2】準備期間なしでいきなり授乳をやめる

断乳というと、単に授乳をストップすればいいと考える人もいますが、そのやり方だとうまくいかない可能性が高いそうです。

「1日数回の授乳をしていた状態から、急にいっさいの授乳をやめるのは避けたいものです。
赤ちゃんが急な変化を受け入れられずグズグズしやすくなる、ママのおっぱいが変化に対応できずトラブルが起きやすくなるなどのリスクがあります。断乳は、準備期間をしっかり確保して徐々に量や回数を減らしましょう」(徳永先生)

【断乳やりがちNG・3】おっぱいが痛いほど張っているのに搾乳せず我慢する

ネットなどで「母乳が余計につくられるから、断乳中は搾乳しないほうがいい」という情報を知り、おっぱいを張らせたままにする人がいますが、これもNG!

「確かに、断乳期間中は適度なおっぱいの張りを保ちたいため、しぼりすぎは避けたいのですが、痛いほど張りすぎの状態もよくありません。
おっぱいの状態に合わせて適度にしぼって張り具合を調節(圧抜き)しないと、乳腺炎(にゅうせんえん)などおっぱいトラブルの原因になることが」(徳永先生)

【断乳やりがちNG・4】ママ1人で断乳をしようとする

断乳トライ中は大変なことも多いので、パパやばあば・じいじなどに協力してもらうことが大切なのだと言います。

「ママ1人で断乳に挑むと、ただでさえおっぱいの張りでつらい中、おっぱいを欲しがる赤ちゃんの対応もしなくてはならず、かなりハード。パパが家にいる長期休暇の時期など、パパと一緒に取り組める時期に行うと成功率がアップします」(徳永先生)

監修/徳永江美子先生 イラスト/いいあい 取材・文/ひよこクラブ編集

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赤ちゃんの月齢が上がってくると気になり始める、授乳の卒業問題。とくに、おっぱいが好きな赤ちゃんの場合は、やめるのが難しいことも。断乳が必要になったら、多くのママがつまずきがちなNGポイントを参考にして。

参考/『後期のひよこクラブ』2024年夏号特集「おっぱい・ミルクの“卒業”どうする?」

※掲載している情報は2024年4月現在のものです。

『後期のひよこクラブ』2024年夏号には「おっぱい・ミルクの“卒業”どうする?」特集があります。
授乳の卒業にはどんなパターンがあるのかという基本情報を始め、断乳のやりがちNGを踏まえてどうすればうまくいくのかの具体的な方法を紹介しています。

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