「三木楽器」の役員逮捕 絶滅の恐れある木材「ギターの材料として使用したかった」 不正輸入の疑い

■条約で規制の木材を不正輸入しようとした疑い

絶滅の恐れがありワシントン条約で規制されている木材を不正に輸入しようとした疑いで、楽器販売会社の役員の男が逮捕されていたことが分かりました。

関税法違反の疑いで逮捕されたのは、大阪市中央区にある三木楽器株式会社取締役営業部長の磯部壮容疑者(47)です。

磯部容疑者はことし2月、絶滅の恐れがあり、ワシントン条約で規制されている「ツルサイカチ属」に該当する木材を、不正に輸入しようとした疑いがもたれています。

■「木の密度が詰まって響きが良い」

警察によると去年、不正輸入の情報提供があり調べていたところ、パラグアイから磯部容疑者を宛先とした荷物が関西空港に到着しました。

荷物の中身は別の種類の木材で申告されていましたが、大阪税関によると、樹脂検査の結果、輸入が禁止されているツルサイカチ属の木材でした。

ツルサイカチ属の木材を使ったギターについては「木の密度が詰まっていて響きが良い」といった書き込みがインターネット上にあり、愛好家の間での人気をうかがわせるということです。

■「ギター材料として使用し販売したかった」と容疑認める

調べに対し磯部容疑者は「2018年ごろから20~30回ほど輸入した、三木楽器ブランドギターの材料として使用し販売したかった」と容疑を認めています。

また三木楽器株式会社も書類送検されていて、会社の担当者は「事実を確認しているので、今はコメントできない」としています。

© 関西テレビ