「やっぱりこうなった」札幌ドーム“6億5000万円超の赤字”「新モード」や「ネーミングライツ」も不発で想定の2倍以上に

札幌ドームが2023年度の決算で、想定の倍以上となる6億5000万円を超える赤字となったことが分かった。

フェスは好評だったが

2024年3月、札幌ドームの「新モード」で行われた初めての音楽フェスでは、男性アイドルグループなどアーティスト8組が出演し、2万人の客席はほぼ満席となった。

「(D-LITEを)見られて最高!おいしいお酒が飲めそう!ビジョンが大きくて毛穴まで見えそうだった」(来場者)

ファンには好評だった札幌ドームの試み。

しかし、札幌ドームの2023年度の決算は6億5000万円を超える巨額の赤字となったことが分かった。

「アーティストに敬遠された」

ファイターズの本拠地として2004年以降多くの観客で賑わっていた札幌ドーム。

しかし2023年、北広島市に移転すると状況は一変した。

年間のイベント日数の半分を占めていたファイターズ戦を失った。

札幌市は対策として10億円をかけ、暗幕で仕切って中規模のコンサートなどを開催できるようにする「新モード」を導入。

2023年度は6件の実施を見込んでいたが、現在でも3件の利用にとどまっている。

札幌市の幹部は「通常のドームを埋められないアーティストとしてみられるという理由で敬遠された」などと話す。

命名権は応募なし

また、1月からドームの命名権を希望価格2億5000万円以上、契約期間2年から4年という条件で募集。

「相談を受けているところは複数社あって、最終的に締め切りまでどうなるのか」(秋元克広 札幌市長)

秋元札幌市長も希望をもっていたが、期限の2月末までに応募はなく、募集は無期限に延長されている。

巨額の赤字

イベント日数や来場客の減少に加えテコ入れ策も不発。

光熱費の上昇もあり札幌ドームは2023年度の決算で当初予想していた赤字額約3億円の倍以上の6億5000万円を超える赤字となった。

「やっぱりこうなった」

「やっぱりこうなるだろうという通りでした」(札幌市民)

「今の札幌ドームのネーミングライツを購入してもメリットはあるのかなという状況」(札幌市民)

「なかなかこれから運営していくの難しいんじゃないですか。(策が)思い浮かばない。今のところ。辛いけど」(札幌市民)

苦境が続く札幌ドーム。

今後、巨額の赤字を跳ね返すことができるのだろうか。

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