証明書を発行「市民サービスコーナー」静岡市が段階的に廃止の方針 市民が要望活動継続を求めるワケ

区役所や支所以外の場所でも証明書の発行ができる「市民サービスコーナー」。これを静岡市が段階的に廃止するという方針を示したのに対し、継続を求める市民が、要望活動をしました。そのワケを取材しました。

【写真を見る】証明書を発行「市民サービスコーナー」静岡市が段階的に廃止の方針 市民が要望活動継続を求めるワケ

<継続求める市民>
「(市民の)十分な声も聞かないで、拙速に進めてほしくない」

6月25日、静岡市に申し入れをしたのは、市民サービスコーナーの継続を求める住民12人です。

「市民サービスコーナー」とは、区役所や支所以外の場所に設けられた各種証明書を発行可能な窓口で、静岡市には、28か所あります。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
「市民サービスコーナーでは、戸籍謄本や住民票を発行できるんですが、静岡市は、段階的に廃止する方針を示しました」

静岡市は山間部を除いて、2027年12月までに市民サービスコーナーを廃止する方針を発表。

<静岡市 難波喬司市長>
「サービスコーナーは、行政コストが非常にかかる。コンビニ交付は便利がいいので、もっともっと使っていただきたい」

静岡市民が証明書を取得した場所の割合を示したグラフです。コンビニでの取得率は年々増え、2023年度は、21.7%と初めてサービスコーナーの割合を上回りました。静岡市では、コンビニの利用を進め、市民サービスコーナーを廃止することで、1億600万円の経費削減につながるとしています。

一方で…。

<継続求める市民>
「行政経費の削減は、そのまま市民に負担が転嫁されていることになるんじゃないか」

継続を要望する市民は、コンビニでの手続きに必要なマイナンバーカードを持っていない住民もいることや、高齢者などは、タッチパネルの操作が難しいことを指摘。

これに対し、静岡市は、マイナカードの取得支援を続けることや、タッチパネルの近くに操作手順を案内するチラシを置く、といった対策を挙げ、廃止への理解を求めました。

<静岡市戸籍管理課 鈴木佳江課長>
「(市民の)不安を踏まえた上で、今後の対応策として、周知や自治会への説明を進めていきたい」

© 静岡放送株式会社