両陛下まもなくチャールズ国王夫妻と馬車パレード・国賓晩餐会へ「とても素敵な青年で」留学時パブでビールの案内役語る若き陛下

イギリスを訪問中の天皇皇后両陛下は、日本時間の25日夜、国賓としての歓迎行事に臨まれます。

チャールズ国王夫妻主催の晩さん会にも注目が集まっています。

約400人が招かれ、出席者に拍手で迎えられたのは、イギリスを訪問中の天皇陛下。

日本とイギリスの友好団体が主催するレセプションに出席されました。

天皇陛下:
日英関係がこうした人と人とのつながりという堅固な土台の上に、将来にわたって一層力強く発展していくことを期待しています。

このあと陛下は、混み合う会場内を回り「お元気そうですね」などと英語や日本語で声をかけながら出席者と歓談されました。

陛下と話した学生は、「陛下はとても穏やかで威厳があり、話している間、信じられないくらい穏やかで礼儀正しかった。お目にかかれてうれしい」と語りました。

国賓として、8日間にわたりイギリスを公式訪問している天皇皇后両陛下。

お二人はこれまでも、国際親善を目的に数々の国を訪問されてきました。

中でもイギリスは、両陛下が共に長い日々を過ごされた思い出深い場所。

陛下ご自身、長い間、お二人そろってのイギリス訪問に強い思いをにじませてこられました。

前回の訪問は、2001年5月。
陛下は当時、ご懐妊中だった皇后さまに見送られ、お一人で出発されました。

天皇陛下:
今回は単身で来ることになりましたけれども、次回はぜひ二人で一緒に来ることができたらと思っております。

23年の時を経てかなった、お二人でのイギリス訪問。

最終日の28日には、お二人がかつて学んだオックスフォード大学を共に訪問される予定です。

陛下がイギリス留学中の1985年1月、現地のパブで行われた「新年会」を主催したのは、日本で英語を教えた経験のあるイギリス人らで作る「三浦按針会」。

当時、陛下の案内役を務めたスー・ハドソンさんが今回、テレビメディアのインタビューに初めて答えました。

「三浦按針会」元会長のスー・ハドソンさん:
陛下は、とてもとてもとてもすてきな青年で、基本的にとてもシャイで礼儀正しくて、パーティーを楽しもうとしていたと思う。

陛下は、その後も夏祭りの盆踊りに飛び入り参加するなど、現地で行われた日本のイベントに積極的に加わり、交流を深められたといいます。

「三浦按針会」元会長のスー・ハドソンさん:
天皇陛下は、(日英)両国を結びつける草の根の努力があることを認めてくださった。(皇后さまと)思い出の場所を再訪し、楽しんでいただきたい。

両陛下は、まもなくチャールズ国王夫妻と共に馬車のパレードや晩さん会など、国賓としての重要な行事に臨まれます。

国賓としての両陛下のイギリス訪問は、1998年に上皇ご夫妻が訪問されて以来。

当時行われたパレードでは、バッキンガム宮殿に向かう道中、上皇ご夫妻が乗られた馬車の列に背を向ける人々の姿がありました。
太平洋戦争で、旧日本軍の捕虜になった人などによる抗議活動でした。

この時から26年がたち、再び行われる歓迎パレードはどのようなものになるのでしょうか。

両陛下は、バッキンガム宮殿につながる大通りで馬車に乗ってパレードされる予定です。
25日はそのリハーサルが行われています。

パレードのコースでは、馬に乗った近衛兵や両陛下が乗られる馬車がパレードの流れを確認。

予行練習にもかかわらず、沿道にはたくさんの人が集まっていました。

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