2年連続での河川氾濫を教訓に 警察と消防が初の合同水難救助訓練 秋田・五城目町

秋田県は梅雨入りし、これから本格的な雨の季節に入る。2年連続で大雨の被害を受けた五城目町で25日、警察と消防が初めて合同の水難救助訓練を行い、浸水で住民が取り残された場合の対応を確認した。

五城目町では、2023年7月の記録的大雨で馬場目川など3つの河川が氾濫したほか、2022年8月にも内川川などが氾濫し、2年連続で浸水被害に見舞われた。

本格的な梅雨の時期を迎え、25日は馬場目川で警察と消防が初めての合同訓練に臨んだ。町の中心部を流れる馬場目川が氾濫した場合、住宅や店舗などに広く被害をもたらす。

警察官は、取り残された住民がいる川の対岸にたどり着くと、「大丈夫ですか。寒いかもしれないけど、もう少しがんばってね」と声をかけ、体調などを確認しながら住民をゴムボートに乗せて救助していた。

2023年7月の大雨の際、五城目町消防本部で受けた救助要請は2日間で26件と、平時の2年分の件数に上った。周辺の消防本部に応援を求めながら対応したが、これまで警察と合同で救助した実績はない。

五城目町消防署・舘岡雅志副署長:
「水害発生時には短時間に多数の救助要請が入ることが予想される。きょうの訓練を生かして、有事の際は安全で確実な救助活動をしていきたい」

五城目警察署警備課・南賢治課長:
「警察と消防の平素からの連携した対応の必要性が再認識されていた。非常に実践的な訓練ができ、大変有意義だった」

参加した隊員たちは、雨の季節を迎え、実際に出動することを想定しながら対応を確認していた。

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