【阪神】才木浩人が初倉敷でファンに感謝「もっともっと野球を好きになってもらいたい」

8回に先制を許した阪神・才木浩人

今季2敗目を喫しながらもファンへの感謝は忘れなかった。阪神・才木浩人投手(25)が25日の中日戦(倉敷マスカット)に先発し、8回6安打1失点の粘投。だが打線の援護に恵まれずチームは0―1で惜敗し、自身も約2か月半ぶりの黒星となった。

年に一度の岡山開催ということもあり、試合前から虎党のボルテージは高まっていた。球場は9割以上が阪神のチームカラーである「黄色」で埋め尽くされた。熱量のこもった応援はすさまじく、才木が先頭打者へ投じた初球をストライクにするや否や、沸き起こる拍手と歓声はまるで地鳴りのようだった。

3回まで1安打に抑える快投。4回には板山に中前打、続く細川、福永に四球を許し、二死満塁のピンチを招いた。それでも、加藤匠を空振り三振に仕留め、無失点で切り抜けた。その後も力投を続けたが、100球を超えて迎えた8回に田中の右前三塁打を浴び、さらに二死三塁から板山の右前適時打で先制を許した。

走者を背負いながらも要所を締め1失点にまとめたものの、自軍打線は相手先発・小笠原の前に無得点と沈黙。それでも才木は「最後のところで、もうひと踏ん張りして投げ切れたかなというところで打たれてしまったので。そこは自分の実力不足かなと思うので、0でしのげるようにやっていきたいです」と自らを責めた。

また、この日がマスカットスタジアム初登板だった無双右腕。虎党からもSNSのメッセージで「岡山が地元なのでやっと見に行けます!」とエールが届いていたという。「そういう方たちに見に来てもらえたのはすごいありがたいです。こういう機会で、もっともっと野球を好きになってもらいたいなと思うので、勝ちたかったんですけど…。(内容的には)いいピッチングを見せられたんじゃないかなと思います」とコメントし、最後まで真摯な姿勢で虎党へ感謝の気持ちを向けていた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社