戦時下に葛藤する家族の物語『ぼくの家族と祖国の戦争』8月公開 予告編&ビジュアルも

デンマークのアカデミー賞と言われるロバート賞に5部門でノミネートされた『Before it Ends(英題)』が、『ぼくの家族と祖国の戦争』の邦題で8月16日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国公開されることが決定した。

本作は、第二次世界大戦下の極限状況の中、かけがえのない信念を貫こうとした家族の物語。終戦1カ月前、混乱に陥ったデンマークに敗色濃厚となったドイツを脱出した20万人以上もの難民が押し寄せて来た。当時のデンマークはナチス・ドイツの占領下に置かれており、受け入れを拒否する選択肢はなかった。この事実にインスパイアされ、『バーバラと心の巨人』のアンダース・ウォルターが脚本と監督を務め映像化した。

『アクアマン/失われた王国』のピルー・アスベックや『潜水艦クルスクの生存者たち』のカトリーヌ・グライス=ローゼンタールのほか、本作が映画初出演となったラッセ・ピーター・ラーセンらがキャストに名を連ねた。

なお、本作は公開に先駆け、7月13日から開催される本年度のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭国際コンペティション部門にも選出されている。

1945年デンマーク。市民大学の学長ヤコブは、ドイツによる占領末期に500人以上のドイツ人難民を受け入れるよう命じられ、妻のリスとともに耐え難いジレンマに直面する。もし一家が難民を助ければ裏切り者の烙印を押され、何もかも失う危険がある。しかしヤコブとリスが助けなければ、多くの難民が死に至る。そんな中、12歳の息子もドイツ難民の女の子と交流を持ちつつあったが彼女は感染病にかかってしまう。友達を救うべきか、祖国に従うべきか、家族は決断を迫られる。

『ぼくの家族と祖国の戦争』予告編
あわせて公開された本予告は、列車から多くの難民がやってきたシーンからはじまり、第二次世界大戦が終了する1カ月前、混乱最中のデンマークの様子と主人公の家族たちがドイツからの難民にどう対応すればいいのか、葛藤する姿が映し出される

また、ビジュアルは、デンマークの国旗の色である赤と白を基調に、息子役のラーセンの強い眼差しとともに、「友達を守りたい、敵であっても」というメッセージが記されている。
(文=リアルサウンド編集部)

© 株式会社blueprint