仮設水路をコンクリート化 福島・先達山メガソーラー造成地

 福島県福島市西部の先達山で建設が進む大規模太陽光発電設備(メガソーラー)造成地で大雨により近くの県道に大量の泥水が流出した問題を受け、県は事業者に計画を前倒しし、流出原因となった仮設水路をコンクリート水路にするよう指導した。県によると、事業者は5日に指導に応じる意向を示し、既にコンクリート化の工事を完了させたという。

 大雨による土砂流出などの災害を防ぐため、造成地では雨水を確実に調節池へ流したり、斜面を早期に緑化したりする対策が求められる。この計画を巡っては、市民らから景観悪化や安全性を懸念する声が相次いでおり、県は計画に基づく工事が適切に実施されるよう今後も必要に応じて現地を確認しながら事業者を指導する方針だ。

 造成地では2日に降った大雨で調節池に雨水を導く土側溝の仮設水路に土砂がたまり、泥水があふれて下流に流れ出た。県と事業者は3、4の両日の現地調査で、仮設水路内の土砂の撤去や拡張工事が完了した状況を確認。県はより効果的な排水や災害防止のため、事業者にコンクリート水路の整備を求めていた。

 25日の6月定例県議会一般質問で、県側が答弁した。

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