錦織圭がウインブルドン前哨戦を試合直前に棄権。右足首の新たなケガで、来週に不安を残す<SMASH>

非常に残念なニュースが入ってきた。現在開催中の男子テニスツアー「ロスシー国際」(6月24日~29日/イギリス・イーストボーン/芝/ATP250)にエントリーしていた元世界ランク4位の錦織圭(現399位)が、現地25日に予定されていたマリアノ・ナボーネ(アルゼンチン/同32位)との1回戦を試合開始直前に棄権した。

度重なるケガに悩まされている34歳の錦織は先日行なわれた今季2つ目の四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)で約2カ月ぶりに実戦に復帰。1回戦では4時間超えの死闘の末にガブリエル・ディアロ(カナダ/現166位)を破り、四大大会で約2年9カ月ぶりとなる勝利を挙げた。しかし続くベン・シェルトン(アメリカ/現14位)との2回戦では右肩を負傷し、第2セット終了時に途中棄権を余儀なくされていた。

今大会にはプロテクトランキング(負傷離脱前の順位でエントリーできる救済措置)48位で出場するはずだった錦織。ナボーネとの初戦は日本時間21時50分以降の開始を予定していたが、棄権のニュースが入ってきたのがそのわずか1時間前だったため、ファンからは驚きの声が相次いだ。
直後にナボーネは錦織の代替選手としてラッキールーザー(予選敗者が繰り上がる措置)で本戦インした地元勢のジャイルズ・ハッセー(イギリス/同359位)と対戦。4-6、2-6のストレートで敗れ、2回戦進出を逃した。

なお錦織の棄権の理由は、練習中に負った右足首のケガによるものだと伝えられている。ここにきて新たなケガに見舞われてしまった錦織。来週開幕する今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝)の出場にも不安が残る。その後にはパリ五輪(テニス競技は7月27日~8月4日)も控えているだけに、とにかく1日も早い回復を願いたい。

文●中村光佑

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