インド中銀、インフレ抑制に注力 4%目標に向け=総裁

Jaspreet Kalra Swati Bhat

[ムンバイ 25日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)のダス総裁は25日、インフレ率を4%の目標水準に確実に引き下げることに注力しているとし、そのために明確な焦点とコミットメントが必要との考えを示した。

5月の消費者物価指数(CPI)は、前年比4.75%上昇し、前月の4.83%から伸びが鈍化したが、中銀の中期目標を依然大きく上回っている。

ダス総裁は講演で「インフレ対策では一つでも誤った行動を取れば混乱が生じて軌道から外れ、戻るにははるかに多くの費用と時間がかかる」と指摘。「いかなる失策も許されない。現段階ではいかなる揺らぎも成長を深刻に阻害することから(揺らぎを)生じさせてはならない」と述べた。

また、5月のインフレは緩和したものの、天候関連で深刻なショックがあれば再び5%を超える恐れがあると述べた。

一方、インドの成長には依然強い勢いがあり、今後数カ月はさらに改善する可能性があると指摘。来年3月までの今年度の経済成長率は7.2%になると確信していると述べた。インドは持続的に8%の成長を達成する流れにあるとの考えも示した。

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